![自殺島 9 (ジェッツコミックス) [コミック] / 森恒二 (著); 白泉社 (刊) 自殺島 9 (ジェッツコミックス) [コミック] / 森恒二 (著); 白泉社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51jtBx4jbeL._SL160_.jpg)
「一度は命を放棄した僕らが 人の命を裁こうとしている そんな事が許されるのだろうか」
これはタイトルまんま、「自殺しようとした人間が集まった島でのサバイバルストーリー」な漫画です。
主人公「セイ」は自殺未遂を繰り返す青年。
何度目かの未遂の際、病院でとある書類にサインをし、次に気付いた時には見知らぬ島にいた。
周りにはお互い面識のない男女が多数おり、状況を理解できず困惑していた。
そんな中、一人の青年がとんでもない発言をする。
「噂で聞いた事がある。ここは国が見捨てた自殺未遂者の行き着く場所、自殺島じゃないか」と――
自殺未遂者なのに生きるためにサバイバルするという、一見相反する要素が主軸なんですけど
だからこそ「生きる」のがどんな事か、各々で気付き成長していくドラマになっているのだと思います。
登場人物のほとんどがトラウマや壮絶な過去を持っているので、ドロドロした鬱な展開が多く
(そしてサバイバルものの宿命かエログロが多い)
読んだあとブルーになる事もあるのですが、そんな中でも友情や希望、愛なんかも描かれて
そういう耐性のある方にはおすすめかと。
とかいいつつ自殺島を語る上で、自分的にアピールしたいのがなんと言っても
「狩り」シーンがすっごく面白い、という事でしょうか!
今は敵対するグループとの戦争の真っ只中なので狩りターンが無いのがさみしい。
主人公セイは狩人として仲間の命を救う(食料提供だけじゃなく色々)役目を持っています。
弓矢を自分で作って、シカを追い射って、解体して、ついでに相棒の犬もゲットして…の辺りが
えらいワクワクした覚えがあります。
もし自分が弓矢の知識を持っていたとしても、あそこまで淀みなく行動できるか…って考えると
まぁ漫画だよなーとか思っちゃうんですけど面白いんだからいいんだよ!!
サバイバルものは食料調達シーンが見所のひとつだしな!
今のところこの島には何人の未遂者がいるのか明確には描かれてないのですが
第二陣も来たところをみると、今後も増える可能性ありますよねぇ。
でも来るのはやっぱり自殺未遂者なので、死を選ぶ人も多いだろうし安易に住人は増加しないかな。
増して今は生存をかけた戦いの只中ですし。
作中でも語られていますが今この漫画では初秋だとの事で、冬きたらあんたらどうすんのって話ですよね。
戦争してる暇ねーだろ…とか思うんですけど、もともと自殺未遂してた人達だから
敵対中のサワダ勢力は後の事考えてないんだろうねぇ…。
今さえよければいいし「どうにでもなーれ☆」って心境なのかな。
生きていこうとするセイ達にとってはたまったもんじゃないですけど。
極限状態で法も秩序もなかったら、自殺者じゃなくたって荒れてしまうんだろうか、
…とふと考えてしまったり。
ドラゴンヘッドとかその辺どうだったかなぁ…途中でリタイアしちゃったからなぁ。
7SEEDSも今夏ドラマ化されるリミットもサバイバルものですが、やはり少女漫画なので
その辺の描写はソフトですよね。
(まぁ状況も背景も違うので比べるのはナンセンスでしょうけども)
あれ、何かずれてきた。
えーと、9巻では女同士の友情が成立したのがすごく良かったなと。
堅物そうなレイコと周りから浮きまくって奔放なナオっていうのがまた!そしてナオ妊娠のおまけつき。
また捕らえた敵対勢力の男性達をどう扱うかも今後のキーになるのでしょうか。
これからどんどん厳しい展開になっていくんでしょうけど、きちんと見届けたいです。
そして早く狩りのターンに!お願いしまっす!